世界的な建築需要の増加から発生している
「ウッドショック」。
注文住宅検討中の方は、ハウスメーカーの担当者から
「◎月から値上げなので、今月中に契約したほうがお得ですよ」
という話をされていませんか?
日本の建築用木材は海外からの輸入が8割なので、この影響をモロに食らっている企業が多いです。
各社を検討している人から情報収集を行い、
ウッドショックによって「いつ」「どのくらい坪単価が上がる」のか、まとめました。



自分が気になる会社で、価格がどう変化するのか参考にしてね!
調査しているハウスメーカー
住友不動産、住友林業、スウェーデンハウス、三井ホーム、ダイワハウス、一条工務店、積水シャーウッド、ミサワホーム、富士住建、ウィザースホーム、アイ工務店、タマホーム、桧家住宅、ヤマダホームズ、クラシスホーム、ヤマト住建、秀光ビルド、県民共済住宅、アイフルホーム、イシカワ
ハイコスト~ミドルコストの木造メーカーを中心に、坪単価上昇の情報を収集しました。
鉄骨系住宅メーカーは現時点でウッドショックの影響に伴う便乗値上げを除いた坪単価の情報はありません。
最新の内容変更点(11/15)
住友不動産
アイ工務店
リストは適宜更新していきます。
各坪単価値上げ価格の情報等は、収集時点での情報のため、
現在の状況/地域により状況が異なる場合があります。
最新の坪単価の状況およびウッドショックの影響については、各HMの営業担当に直接ご確認ください。
また、新情報や訂正等ありましたら、お問い合わせからお知らせいただけると幸いです。
ウッドショックによる坪単価値上げ価格一覧(11/15更新)
会社 | 値上げ予定 | 値上げ時期 | 坪単価値上げ価格 |
---|---|---|---|
住友不動産 | 有 | 21年6月 22年9月 | 5万 1万 |
住友林業 | 有 | 22年6月 | 6万※編集中 |
スウェーデンハウス | 無 | ― | 影響なし |
三井ホーム | 無 | ― | 影響なし |
ダイワハウス | 有 | 21年6月 | 1万 |
一条工務店 | 有 | 22年4月~ | 影響あり※編集中 |
積水シャーウッド | 有 | 21年7月 | 1~2万 |
ミサワホーム | 有 | 21年4月 21年10月 | 価格不明 1万 |
富士住建 | 有 | 21年8月 | 5,6万 |
ウィザースホーム | 有 | 21年7月 | 3万 |
アイ工務店 | 有 | 21年4月 21年7月 22年7月 | 2万 3~4万 10万 |
タマホーム | 有 | 21年5月 21年6月 | 40万/棟 50万/棟 |
桧家住宅 | 有 | 21年5月 21年7月 21年9月 22年7月 22年?月 | 2万強 3万 1,2万 3万 再値上げ |
ヤマダホームズ | 有 | 21年7月 22年6月 | 価格不明 6万 |
クラシスホーム | 有 | 不明 | 価格不明 |
ヤマト住建 | 有 | 21年6月 | 2万 |
秀光ビルド | 有 | 21年8月 | 1万弱 |
県民共済住宅 | 有 | 不明 21年9月 | 1万弱 3万 |
アイフルホーム | 有 | 21年6月 21年8月 | 1万 3~5万 |
イシカワ | 有 | 21年5月 | 1.5万 |
以下、詳細を含めた坪単価上昇の情報です。
各HMの見積もり(坪単価)や間取り提案についても、情報があるものは掲載しています。
詳細を希望しない場合は下記リンクか、スマホの場合は右下のメニューボタンから次の項目へ飛べます。
住友不動産
21年4月の時点で契約者に対し「工期の遅延や請負金額の変更がある可能性がある」旨をメールで通知
坪単価2~4万の値上げ(契約済みの人も対象)
坪単価1万円の値上げ(22年9月)
住友林業
22年7月の契約分から坪単価6万円の値上げ(7/13時点)
スウェーデンハウス
坪単価への影響なし(7/13時点)
三井ホーム
坪単価への影響なし(7/13時点)
ダイワハウス
21年6月、木造部門の坪単価1万の値上げ
一条工務店
21年4月にウッドショックの影響とは別で値上げ
自社で木材を生産している為、
1年は坪単価への影響なしとしている(8/26時点)
22年4月より段階的に坪単価を引き上げ実施
年内で坪単価3万円の値上げへ踏み切る模様(7/13時点)
積水シャーウッド
21年7月契約分から、坪単価1~2万値上げ
ミサワホーム
21年4月契約分から、坪単価値上げ(価格不明)
MJwoodの積極的提案がストップ(6月時点)
21年9月から、坪単価1万円の値上げ
工期1か月遅延の地域有り
富士住建
21年8月より、坪単価5,6万の値上げ
ウィザースホーム
21年7月契約分から、坪単価3万の値上げ
アイ工務店
21年4月契約分から、坪単価2万の値上げ
21年7月契約分から、坪単価3-4万の値上げ
22年6・7月契約分から、坪単価10万の値上げ
タマホーム
21年4月から値上げ開始
21年5月契約分から、1棟につき40万の値上げ
21年6月契約分から、1棟につき50万の値上げ
桧家住宅
21年5月契約分から、坪単価2万強の値上げ
21年7月契約分から、坪単価3万の値上げ
21年9月契約分から、坪単価1,2万の値上げ
22年7月契約分から、坪単価2万の値上げ
ヤマダホームズ
21年7月契約分から、坪単価の値上げ(価格不明)
22年6月契約分から、坪単価6万円の値上げ
クラシスホーム
21年夏、坪単価値上げ(時期、価格不明)
レッドウッド→ホワイトウッドに変更の可能性あり(21/6/23時点)
ヤマト住建
21年6月から、坪単価2万円の値上げ
着工・上棟が1年以上遅延する地域が複数有り(21/6/23時点)
秀光ビルド
21年8月から、坪単価1万円弱の値上げ
着工・上棟遅延情報有り(21/6/23時点)
県民共済住宅
坪単価1万円弱の値上げ(時期不明)
21年9月、坪単価3万の値上げ
着工棟数制限により、上棟遅延情報有り(9/14時点)
アイフルホーム
アイフルホームはフランチャイズHMのため、
地域差・店舗差あり
21年6月、坪単価1万の値上げ
21年8月、坪単価3~5万円の値上げetc…
契約後の施主に対し
「ウッドショックの影響により協力金」依頼あり
アイフルホームの母体であるLIXILが22年4月に値上げを発表、
また6月末に9月に更に値上げを行う事を発表したため、LIXIL製品を直で卸し安価に入れられることを強みの1つとしているアイフルホームの坪単価は、
モロに影響を受ける可能性大
値上がりの予定がない鉄骨系企業
セキスイハイム、トヨタホーム、ヘーベルハウス
情報がなく調査中の企業
アキュラホーム、アエラホーム、クレバリーホーム、セルコホーム、三菱地所ホーム、サイエンスホーム …
建売住宅で、影響が出ている企業も
飯田ホールディングス、ポラテック、日本総合研究所、オープンハウス etc



3万の坪単価上昇だと、30坪の家で100万近く上昇するよ。
この差は痛いよね・・・
「坪単価値上げ」は契約前の人のみに影響ある?


契約前の人はもちろん影響があります。
建物価格の坪単価は、基本的には契約のタイミングによって決まります。
例えば、8月に契約をして、9月からの坪単価上昇によって契約後に金額を上げられることは通常ありえません。
このように、契約済みの人は契約時の坪単価が適用されます。
ただ、建築会社によっては、ウッドショックにより契約済み着工前の人、
ひどい所だと着工済みの人までもが値上げの対象になっているようです。
また、資材が手に入らない事によって、金額だけでなく工期の遅れにも影響している可能性があります。
金額や工期が心配な方は、早めに営業担当者にウッドショックや海外情勢の影響について問い合わせましょう。
契約後でも影響がでている人の話
建築士事務所で契約をしている2021年11月引き渡し予定のマグワイアさん(@sammy6mcgwire7)
ウッドショックの影響を受けた結果、「1.5か月~2か月の工期の遅れ」と「30万円の費用増額」を言い渡されたそうです。
参考:「ウッドショックで心が折れかけた話」
他、アイフルホームでは、
「契約後でもウッドショックによる坪単価上昇を了承する」合意書が契約者の元に通知されるなど、
今後の更なるウッドショックの影響に対する対策がとられ始めているようです。
「(中堅HM)契約後に200万の値上げを要求されて、新車を一括で買う予定が白紙になった」
「(工務店)着工中なのに値上げを強いられて、拒否もできなくてすごく困っている」
という値上げ話も複数あがっていて、楽しいはずの建築期間に、マイホームブルーに陥っている人も。



家を購入する人なら誰にでも起こりうる話なので、
決して他人事じゃないね・・・
お金の支払いに不安がある人がするべきこと
あなたは火災保険料が22年10月から値上げされているのを知っていますか?
度重なる自然災害などを理由に、値上げに踏み切るようです。
建築費用も値上げ、住宅設備も値上げ、日用品も値上げ・・・・
値上げ話が22年に入ってから尽きません。
これから住宅ローンを何十年も払っていくのに、不安にならないわけがない。
今、注文住宅を検討中のあなたにできることは、事前にFPに相談することで今後の収支を明確にすることです。
しっかり予算の上限を把握しておき、不安のない返済計画を立てることが重要です。
下記記事で紹介しているマネードクターでは、最短翌日の相談も可能。
スピード感が求められるハウスメーカーの絞り込みにも対応できます。


ウッドショック・海外情勢の悪化で値上げ以外の影響も
工期が伸びている


建具メーカーが全国の契約工務店に調査したデータです。
ウッドショック前は、見積もりから3か月以内に注文に至っていた割合は9割近かったのですが、
ウッドショック後は、部材の納品が遅れている事などから、5割以上の新築工事が遅延しています。
各社のコメントでは、
・ 4月~8月は通常より3割減位の上棟数しか確保できなかった。
・ 9~10月に関しては上棟数の枠が増えるので、一時期の状況よりは良くなると思う。
・ 普段から付き合いのあるプレカット会社と協議し、年内確定物件については加工を引き受けてくれる。
・8月上棟分まで確保出来ているが、今後の9月上棟分に関しては現状まだ難しい状況。
(引用:JIJI.COM)
など、影響を受けた工務店が多くいた事がみてとれます。
木材に関連するメーカーやそれ以外も価格が高騰中
木材を扱うメーカーでは軒並み値上げが発表されています。
例えば、床材メーカーのダイケンやエイダイなども21年6月、7月と値上げを発表。
22年にはいり、住宅設備のLIXILやPanasonic、タカラなど大手メーカーも相次いで値上げ。
ニトリや大型家具メーカーの値上げや入荷の遅れも発生しています。
それ以外にも鉄や半導体、樹脂、アルミなど様々な素材でも値上げがおこっており、
家を購入する人にとって、全体的にコストがアップする要因が増えてきている現状です。
そもそも、物が手に入らなくなってきている
現在ではトイレや給湯器、IT調理器などが引き渡し日に間に合わず、
引き渡し日が伸びたり、代替品を仮置きするなどの対処をしているようです。
21年12月には、「給湯器が今頼んでも来年3月まで納品されない」というツイートも散見されました。
「高断熱の窓(APW330)も21年秋の今頼んでも22年3月」という話も聞こえてきており、
家が完成間近でも窓ついてない…なんて事が起こる事態に。
海外食洗機のミーレやボッシュなども、21年の春から欠品している通りです。
新モデルの発表が21年秋にあったものの、軒並み値上げ&流通が不安定な状態が22年の秋現在もなお続いています。
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2023年の家づくり、損しないための5つのこと


次の記事では、注文住宅を検討している方に向けて、
物価高が止まらない今、損しないために行いたい5つのことを詳しく解説しています。
- 23年の家づくりに関わるスケジュール
- 使える補助金
- 22年の流れとコストを抑える対策





家づくりにかける時間もお金も、大事に使いたいね